Jinsen's パイプ

オーリック: ゴールデンスライスド ( Golden Sliced )

a0150949_17442015.jpg

 バージニア葉の廉価版としてマクバレンのバージニアNo1と並ぶ人気たばこである。どちらも安価なポーチ入りではあるがどうしてどうして味も風味も一流と申し上げたい。
 偶然だがPipesMagazine.comの6月3日号にこれのレビューが載り、記者がデンマークのオーリック社を取材した。記事によるとデンマークのパイプ喫煙者の90%がこのたばこの常喫者とのこと。おもしろいのはデンマークでは日本とおなじポーチ入りなのにアメリカだけは缶入り。どうやらアメリカ人はポーチだと安物と見るので特別に缶入りにしたらしいと、アメリカ人の記者が書いている。日本はご存知のようにポーチだがぼくはアメリカの通販会社から買ったので缶になった。
 缶をあけるとおなじみのバージニア葉のいい香りに柑橘系の匂いがまじる。3インチ(7.5センチ)のフレークだが幅が4センチもある。丸めて火をつけると、ムムム、いい感じ。バージニア葉の深い味にトップフレイバーの柑橘系の匂いが爽やかである。お、吸っていて気づいたがペリクが低域にある。ちょうどマーリンフレークとおなじくらいの混ぜぐあいだろうか。それとかすかにバーレーの味がくることがある。これはほんのわずかだが、どうやらバージニア葉のしつこい味を丸めているようなのだ。
 おなじポーチ入りのバージニアNo1と比べるとかなり手のこんだ作りのように思えた。あちらは律儀にバージニア一本槍、そのかわりマクバレン社独特のフレーバリングで味つけしてるがやや一本調子の感がある。バージニアたばこの深みとしてはこちらのほうが上に思えるのはペリクやバーレーを加えていわばエッジをつけているからだろう。
 火つきと火持ちのよさは抜群である。さっと火がつき、まず消えることはなくさいごまで吸いきれ、小指の先ほどの灰をさらりと残して終わる。値段も手頃だし、デンマーク人のほとんどが常喫している理由も頷ける。フレークだから丸めてパイプに詰めるだけ、タンパーで詰め加減を調整するまでもなく屋外の喫煙にもむいてるしネ。
 しかしサミュエル・ガーウィズやラットレーなど、ワンランク上の価格帯のバージニアと比べてどうかというと、ぼくはやはり歴然と差があるように思える。バージニアNo1やこれはいわばふつうのバージニアだが、SGやラットレーのは「ザ・バージニア」といおうか。おなじバージニア葉からここまで味をひきだせるのかと思わせる陰翳、変化があって愕然とする。デンマーク人にしても日頃のニコチン摂取は安価なゴールデンスライストで間に合わせるとして、冬の寒い夜、はるばる遠方の知人が訪ねてきたときは、とっておきのたばことして輸入ものの(たぶんエライ高い)サミュエル・ガーウィズのフルバージニアフレークなど開けてしみじみやるんじゃないだろうか。と想像したりして。
 追記。
 これを書いている途中でPipesMagazine.comの記事をあけてみたら追加記事(6月9日付)が載っていた。じつは前の記事で葉組はバージニア+わずかのバーレーとあり、ペリクの記載はなかったが、吸ってみれば一目瞭然、ペリクが感覚できるのでその記事は無視した。ところが追加記事によるとその後オーリック社の工場長から連絡があり、缶の裏面の記載にバーレーとあるのはペリクのまちがい。わずかのペリクが入りバーレーは無いとあった。しかしぼくはバーレーも感覚するのでこんども自分の感性にしたがい書き直しはしないことにした。

[PR]
by jinsenspipes | 2011-06-19 17:48 | オーリック | Comments(6)
Commented by hooker at 2011-06-19 21:49 x
こんばんは、hookerです。
golden sliced 大好きです。
amphora の full aroma と共に、いつも手元にあるタバコです。
この二つは私のベンチマーク。
新しいパイプのブレイクインで吸い方を探る時だったり、他のタバコの箸休めになったり、何を吸おうかと迷っている時だったり。
常に手に届くところに無いと不安になるタバコです。
goden sliced には金平糖のような素朴さを感じます。
缶が欲しくて、海外通販しようと思っていても、日本で買えるので他の銘柄を選んでしまいます。
orlik bull's eye も気になりますね。
Commented by jinsenspipes at 2011-06-19 22:16
>hookerさん
あ、hookerさんもお気に入りでしたか。
ぼくは初めてやりましたが凄く気に入りました。
今日も夕食後吸いました。ぼくのスタンウェルは小ぶりなので1枚は入り切れず、3/4でしたが2時間近く、あっという間に吸いきれた。再着火もなし。ほんとに吸いやすいたばこですね。常喫にはうってつけです。あとくちも何ものこらず爽やか。
しかも50g缶が紙巻き1箱よりちょっと高いていど。
これはデンマークの人がみなさん常喫するわけだ。
あ、bull's eye。よさげですね。
Commented by sq at 2011-06-20 23:37 x
どうも、こんばんは。

このタバコは昔良く吸っていました。
PipesMagazineの記事は私も読みましたが、缶の記載が間違っていたというのは驚きです。
数年前にこれは100%ヴァージニアなのか、バーレー入りなのかという議論もあったように記憶していますが、
どちらも違ったという訳ですね。
確かに言われてみればそんな気がしないでもないのですが。

個人的はこういうデンマークらしいバージニアも好きですね。
これはPeter StokkebyeのLUXURY TWIST FLAKE等もそうなのですが、
決して最上級の味では無いし、独特の雑さもありますが、
昼間から気軽に吸える美味しさがあります。
燃焼のコントロールがしやすいので新品パイプのブレイクインには最適なのではないでしょうか。
ひょっとしたらもう少し熟成させてやると味わいが落ち着くのかもしれません。
Commented by jinsenspipes at 2011-06-21 00:21
>sqさん
やあ、おばんです。
あ、そんな議論があったんですか。知らなかったです。
バーレーはなかなかわからないですね。ペリクはすぐわかるけど。中盤以降になってときどきバーレーが匂ってきたりして、あ、バージニアがおとなしいのはバーレーのせいだなと気づきます。
sqさんにいわれて気づいたけどデンマークのバージニアっておもしろいかもしれない。
マクバレンのバージニアNo1もそうですけど、どこかイギリスのと違って清潔ですね。重さがないから吸いやすい。
ここのところ朝一番はオーリックで、じつに爽快です。SGとかラットレーだとずしりときて重いのにオーリックだと紙巻きやってるみたい。気楽に吸えます。これはデンマークたばこの利点かもしれないです。
ぼくはSGやラットレーが上等みたいな書き方しちゃったけど視点をかえるとそこが魅力なのかもしれませんね。
このあたりは文化の違いで考えさせられます。
うーん。おもしろいナ。そのあたり。
Commented by TSUKA-P at 2012-06-25 22:07 x
>jinsenさん

ご無沙汰しております。
ヘンな勢いにのってパイプもエステートに手を染め、小指も入らない程の
ブ厚いカーボンをゴリゴリ落とし、レストア/レトルトしながらパイプライフ
を満喫?しておりますw
最近ではラタキア、オリエント、バーレーなどの葉組みに好みが固まりつつ
ありますが、一からのブレイクインにはやはりヴァージニア単体っでという事で、
某タバコSHOPに薦められたGolden Slicedのパウチを戴きました。

これは、美味しいですねぇ。しかもSGのFlakeよりも火付きも火持ちもいい。
序盤は柑橘系な爽やかなニュアンスではじまるも徐々にヴァージニアの
美味しい甘さがマイルドに広がり、うっすらとVAの甘みに溶け込むように
ペリクが感じられ、なんとも言えない吸い口を醸してました。
中盤から終盤になると、柑橘も薄らいできて、ヴァージニアの旨みに
どこかナッティな美味しい部分も感じるようになり、のどちんこ廻りの
イガイガが気になるようになってきました。これって、所謂バーレーが
オイタしているってことなんでしょうか・・・。
(4nogのWeybridgeではあまりイガイガしませんでした)
Commented by jinsenspipes at 2012-06-26 11:21
>TSUKA-Pさん
アハハ。いよいよパイプ道に入りこみましたね。
ゴールデンスライスドはおいしいたばこですねェ。
柑橘系の香りがとてもさわやかです。
ぼくは喉のイガイガは感じたことないなァ。
ぼくもときどきストレートなバージニアたばこが吸いたくなります。
いま空いているのはSGのFVFですが、
マーリンフレーク、ダンヒルフレークなど、一種類はかならず空けてます。