Jinsen's パイプ

2010年 02月 20日 ( 1 )

ダンヒル: フレーク

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 バージニア葉のみ、添加物一切なし。バージニアの神髄がたのしめるタバコである。
 サミュエル・ガーウィスやラットレーの製品と比べるとモダンなフレークといえると思う。キャンディー・ボックスほどの小ぶりで四角い缶をあけると香ばしいバージニアの香り、だがやや脂っこい。この香りはロイヤルヨットと同じでぼくはストーブド・バージニアだと思う(確信はないが)。サミュエル・ガーウィズやジャーマイン、ラットレーなど旧家のバージニアはもっとストレートなヘイタイプなので、これはかなりモダンな感じがする。オーブンでじっくり焼き、持てる味を最大限ひきだしたバージニアに違いない。
 精密にカットされた3インチのフレークが20枚ほど入る(1、2枚足りないときもあるようだ)。1枚が2.5g。これはぼくのスタンウェルのアップルベントにちょうどいい。二つ折りしさらに細く二つ折りしてボウルに詰めるとややはみ出る。それをギュッと押しこめばいい。フレークをほぐして吸う人がいるが、なんでそんな面倒なことするのか。どの会社のフレークもその会社推奨の燃焼速度を計算して作られているはずだからほぐしちゃったら元も子もないじゃないの。だいいち面倒だ。
 火をつけると、ああ、なんて旨いんだ! 甘みと酸味たっぷりの、こってりしたバージニア味。いやいやうまく吸うともっと複雑な香りがこめられている。ダンヒルタバコの特徴で火つきも火持ちも抜群。ぼくのスタンウェルでフレーク1枚だとだいたい1時間半くらいのスモーキングになり、これもぼくにはちょうどいい。ラールセンやマストロ・デ・パヤのボウルの大きい奴だと1枚半から2枚入るがこれだと時間がかかりすぎる。
 ゆっくり、ボウルからひと筋の煙がゆらゆらとのぼるのを見ながら過ごす至福の時間。
 しかしこれにしろロイヤルヨットにしろダンヒルのタバコは独特だと思う。それ以前の旧家のタバコはそれこそ湖水地方(レイクランド)の農村風景が目に浮かび、干し草の匂いがするがダンヒルのタバコにはロンドンが見える。都会の、モダンな、やや退廃の味。20世紀の前半、ダンヒルがあれだけ名声をほしいままにしたのはこのモダンさにあるんじゃないかと、そんなことを考えながら。

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by jinsenspipes | 2010-02-20 23:24 | ダンヒル | Comments(6)