Jinsen's パイプ

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ガーウィズ・ホガース: トップブラックチェリー ( Gawith Hoggarth: Top Black Cherry )

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 チェリー味というのに惹かれて買ってみた。ぼくはまだチェリー味のたばこをやったことがない。
 缶をあけると、透明セロファン(ビニールだろうが)に包まれていた。強い果実の香り+おなじみのケンダル芳香で、甘いお香といった匂い。葉は真っ黒なブラックキャベンディッシュでかなり湿り気がある。
 アメリカ人ならたちまち乾燥させて吸うところだろうがぼくはこの湿り気が味わいに関係してると思う。水分が多いだけにチェリー味と甘みに潤いがあり、熟した果実のような味わいがある。ただ火つきは悪く、マッチ1本ですむ最初の着火に4本も使ってしまった。しかし炭化着火がうまくいけば火持ちはよく、フレークたばこを吸っているようにゆっくり着実に燃える。
 チエリー+ケンダル芳香のお香のような匂いはどこかしらクラシカルな、西洋の古城を訪ねて暗い城内を歩くような神秘の気分をかもしだす。ケンダル芳香はSGのグラウスムーアだとあかるい野原を連想させるが、ここでは重厚な室内の気分を演出している。しかしそれはキャベンディッシュの味に裏うちされているせいもある。
 中盤になると、鼻が香りに慣れてくるせいもあってお香の匂いはうすれ、かわりにキャベンディッシュの甘みと酸味、またその味わいがしっかり立ち上がってきた。アンフォーラやソレントミクスチャーなどDatch & Daneのキャベンディッシュは軽さと混合の妙に感心させられ、それに比べるとイギリスのキャベンディッシュは無骨そのもの、と前に書いたが、やはりイギリス物には深みと手応えがある。節操ないようだが、こちらがいいなぁと思えてくる。
 しかしパイプたばこの味わいの奥深さにはいつも何がしかの感動がある。本来ぼくはバージニア葉の青臭さと甘みが好きでSGやラットレーが好みの筆頭、とくにフレーク物には目がない。キャベンディッシュにはやや偏見があり、素材の味を殺してるんじゃないかと思いこんでいた。キャベンディッシュはいわば煮こみ料理で、新鮮な魚の刺身をやるバージニアフレークの切れ味はないが、煮こんだときだけにでてくる独特の旨味、そこに適切なスパイスをくわえて生まれる別世界の風味、それがある。
 ところでこのトップブラックチェリーというたばこ、アメリカのショップにはあるがUKのショップのリストには載ってなかった。似たような名称に「Kendal Exclusiv Black Cherry」というのがあり、その説明に気になる箇所がある。
「これはドイツ製の魅力あるブレンドで豊かなブラックキャベンディッシュに野生のブラックチェリーの香りを移し、2回熟成した結果際立った甘さとマイルドからミディアムの強さのたばこになりました」
 ブレンド名の「Exclusiv」はドイツのたばこの老舗、ポッシェル社が販売するシリーズ名である。すると、GH社がドイツから輸入した商品なのか、それとも逆にポッシェル社の依頼でGH社が下請け製造した商品なのか。念のためポッシェル社のExclusivシリーズを調べて見ると「Black Cherry」というブレンドがあり、喫味はかなり近いようである。
 イギリスの会社とくにGH社は国内流通品と輸出品を区別していて、こういう例はいくつもある。アメリカのショップのこの銘柄の説明には「ドイツ製」とは書いてないがあとの記述は一緒である。なんとも不思議だが、どうなっているのか。どなたか事情をご存知のかたいらっしゃったら教えてください。
 つけ加えると、GH社のリストにはこの2回熟成のブラックキャベンディッシュを使ったブレンドがいくつもあり、チョコレート、チェリー、バニラ、カラメル、ピーチ、ウィスキーなどのフレイバーを移している。どうやらご自慢のキャベンディッシュではあるようなのだが……。

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by jinsenspipes | 2012-05-19 22:30 | ガーウィズ・ホガース | Comments(12)

study: 舌焼けのメカニズム ( tongue bite )

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 ぼくも初心者の頃は舌焼けに悩まされたものである。
 いまはまずまずなくなったがそれでも吸い終わったときにやや舌や口内に違和感を感じることがある。
 潔癖性なのか、たばこをやらないときの口内の清涼感が、たばこ吸咽時も、終わったときも感じられないと気持悪い。
 舌焼けのメカニズムは何なのか、すっきりした説明に出会えなかったが、たまたまネットでいいサイトをみつけた。
 David Petersonという愛煙家が書いた記事で、原文はここにあったのだがいま念のためチェックするとこのサイトは閉鎖されて読めないようだ。残念!
http://www.virtualsmokinglounge.com/resources/articles/
tongue_bite_the_bane_of_pipe_smokers_by_david_peterson.html

 ぼくはこの内容をテキストで写してあったので参考までにその抄文を訳してのせておく。
 なるほどと頷ける説明で、初心者の頃、こういうのを読めばずいぶん参考になったろうと悔やまれる。
 舌焼け - パイプ喫煙者の天敵 David Peterson

 舌焼けはパイプを吸うとき熱くなりすぎ、熱が舌を焼くと信じられている。たしかにそれもあるが、厳密に舌焼けを定義すると、吸いこんだたばこの煙がアルカリ性にかたよったときに起きる現象である。上手に吸うときのたばこの煙は酸性でなくてはいけない。
 酸性、アルカリ性を計る基準にPH値があり、これは1から14まで14段階、PH7が中性である。バージニア葉やバーレー葉のPH値はPH5.4 - 5.8でやや酸性、上手に吸えば酸性のおいしい味で吸えるはずである。
 問題はたばこ葉が含む糖分にある。バーレー葉の糖分は0.2%ていど、ほとんど無いに等しいが、バージニア葉の糖分は22%にもなる。この糖分がたばこを燃やせば燃やすほどPH値を高める悪さをする。
 糖分の多いバージニア葉を適度な温度で燃焼させると、糖分が酸素と結合し、中性の水蒸気となって潤いを与え、バージニア葉独特の甘くクールな味わいをだしてくれる。つまり本来糖分の多いバージニア葉は、適度に燃焼させると、酸性のスモーキングを楽しむことができる。ところがさらに熱くなると逆の現象が起きる。この現象が進行した結果、残留アルカリ成分のためにPH値は急速に高まり、つまりアルカリ性になってしまうのだ。

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by jinsenspipes | 2012-05-12 11:39 | Comments(13)