Jinsen's パイプ

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マクレーランド: 5100 レッドケーキ【R2】( McClelland: 5100 Red Cake )

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 これまでレビューしたたばこ一覧を先日掲載したが91品になった。このブログの開設が2009年12月。3年半ほどの足どりになる。まだまだ吸いたいたばこはあるが、ざっと読み返したところ不備な点や経験不足からくる誤った記載が目についた。
 たとえばサミュエル・ガーウィズのフルバージニアフレークで「ドローがきつい」「重いフレーク」と書いたがこれは間違いだ。しかし、言い訳になるが、当時(2010年6月)のこのたばこはいまの倍くらいの厚みがあった。これを縦に四つ折りにしてボウルに詰めるとわずかながら葉のあいだに隙間ができる。ダンヒルのフレークほどやわらかいと指でならせば隙間は埋まるがなにしろ厚くて固いからうまく丸まらない。隙間から空気が漏れるのでいきおいドローが強くなる。それでこういう記事になった。いまのこのたばこは薄いので四つ折りにはせず、絨毯を丸めるようにくるくると丸め、指でぐっとならして詰めるので隙間はない。そうして吸ってみるとこのたばこはむしろ「軽いフレーク」なのである。この間違いはぼくの技術の不備もあるし、またわずか2、3年で厚かったフレークが薄くなったという事実もある。
 そこで重複するけれど再レビューしたいたばこが出てきた。いわばボクシングの2nd Roundである。たばこ名のうしろに【R2】とあるのは過去にレビューもあるけどその2回めのレビューということです。
 さて、その第一弾はマクレーランドの5100である。このたばこは2010年5月に買い、当時の記事でも絶賛している。ところが例のマクレーランドのケチャップ臭、これに辟易して、ぼくはこの会社のたばこはだめだなとあきらめた。で、半分ほどをジャーに残して放置してあったのだが、最近気づかされたことがある。ガーウィズ・ホガース社のブライトCRフレークをやっていて、ふと、類似のケチャップ臭を感じることがままあった。どうやらこの臭いはマクレーランドに限らずバージニア葉によくある熟成臭のようなのだ。
 ある識者がこの臭いについてネットに記事を書いていた。
「マクレーランド社はノースカロライナ州に倉庫を持ち、近在から購入したバージニア葉を3年から5年、ここで熟成させている(ノースカロライナ州はバージニア葉のアメリカ一の主産地である)。このあいだに糖分の多いバージニア葉の自然な発汗作用がおこる。つぎに熟成した葉はカンザスシティにある同社の工場に移送され、ここで圧縮してケーキにされさらにしばらく熟成する。そのあと加工処理されて缶に詰められるが、製品として完成した缶が出荷されるまでさらに1、2年熟成期間をおく。いわゆるケチャップ臭とよばれる独特の臭いはこのすべての熟成期間のあいだにおこる自然な熟成臭であり、バージニア葉のように糖分の多いたばこにはつきものである」
 CRフレークの体験もあり、これを読んで納得したこともあり、放置してあった5100を改めて吸ってみた。3年間ほったらかしてあったものである。
 びっくりした! これがじつに旨いんだ。もっとも2010年の記事でもそのことは書いたがいまはケチャップ臭は棚上げして味わいなおしてみた。たまたまSG社のベストブラウンフレーク(BBF)が空いていて、その果実酒を味わうようなフルーティな甘みに感嘆したあとだったが5100も負けず劣らずである。しかもじつに軽快で明るい。
 まず圧倒的な乾いたバージニア味がある。英語圏でtoastyと形容されるが、焼きたてのトーストを思わせるようなふっくらした穀物の香りである。日本語には「香ばしい」という素敵な形容詞があってこれがぴったり。BBFは香ばしさはあまりなく、喫味がやや暗く重いがこちらは軽快そのもの。すいすいとくる。そして吸うほどに果実の香り、ときにお花の香り、これは逆にBBFのほうがはっきりしているが、やはりくる。いやすばらしいたばこである。
 3年間というもの、容器といえば100円shopで買ったガラスの広口瓶、わずかにプラスチックのねじ蓋の裏にちゃちな空気漏れ防止の襞がついたやつ、そこに入れっ放しだったが香りも落ちてないしさほど乾燥もしてない。味はまったく変わらず。空気や水分をもっときっちり遮断したらかえって熟成してたかもしれない。あるいは、偶然だが、たまたま容器が適合してあるていど熟成していたのかもしれない。
 例のケチャップ臭はやはりあった。瓶をあけるとたちまちくる。しかし、吸っているときはほとんど気にならないようである。ときおりふっとくるぐらいだ。いまはお勉強してこれも熟成臭とわかったから無理して納得することにした。
 マクレーランドのたばこが吸えるとなると、やってみたいのが山積みである。グランド・オリエンタルズ・シリーズには有名なクサンチやイェニジェの単体をバージニア葉とブレンドしたのがあり、これは世界に類のないコレクションである。バルクには5100に代表されるじつにさまざまなバージニア葉があって好奇心と勉強心いっぱいの日本人の気をそそる。
 まずとりあえずバルクたばこを4種、注文し、いま棚に積み上げてある。おかげでお部屋はケチャッブ臭ぶんぶん。しかしこれは熟成臭なんだ。いい香りなんだ。我慢、がまん。

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by jinsenspipes | 2013-04-30 22:05 | マクレーランド | Comments(33)