Jinsen's パイプ

ガーウィズ・ホガース:  ボブズチョコレートフレーク ( Bob's Chocolate Flake )

a0150949_1827193.jpg

 ガーウィズ・ホガース社のたばこでも1、2を競う銘品である。ぼくは初体験でした。
 缶をあけると、ああ、おなじみのケンダル芳香。アメリカ人は石鹸臭いといい、ぼくは前におばぁちゃんの箪笥をあけたときの臭いと書いたあれ、エナーデールに共通する。
 ブロークン・フレークで、板ではなくわらわらにほぐしてあるので詰めやすい。
 火をつけると、やはりケンダル芳香は強いが底にチョコレートの甘みがのる。バージニアの香りはおとなしく、丸みがあるのはバーレーを含むせいだろうか。やや塩味がある。博識なG.L.ピースは塩を含まないたばこはないがふつうほとんど感覚できないと書いている。ぼくもたまにしか感じないがこのたばこでははっきり味がした。
 しばらくやってて気づいたがじつにクールスモーキングできる。バージニア葉は熱くなりがちだがこのたばこはほんとにクールで強めに吸っても熱くならない。それと、何か、バージニアとバーレーだけにしては複雑な味がある……。
 念のため葉組の解説を読んでびっくりした。バージニア82%、バーレー10%、なんと、ラタキア8%!
 うーん。ラタキアはまったく香らなかった。あの独特の燻製臭がないのでぼくは感覚できなかった。
 そこで2服めはじっくり味わってみると、やはりラタキアははっきり顕在化してこないが、バージニア+バーレー+ラタキアが非常にユニークな宇宙を形成しているらしいとわかった。この異様なまでのクールネスはそのおかげなのだ。
 じつに奥が深い。深い森をみるように鎮まりかえった景色にチョコレートのねっとりした甘みがのる。火が収まった中盤から終盤にかけてその感じが一層深まり、さらにバージニアの青臭さ、バーレーの丸い味もくっきり、そして、あ、たしかにラタキアだと感覚できる瞬間がときどきあった。
 あるイギリスの識者はケンダルたばこの2社のうちサミュエル・ガーウィズはバージニア葉に利点があるがGH社はバーレー葉の使い方がうまく、音楽でいえば低音が利いていると書いている。ぼくはそこまでは感覚できないのでまだまだガキだなと反省するがラタキアのこういう使い方があることも初めて知った。はっきりラタキアとわからせない。しかし大半を占めるバージニア葉の弱点を撓め、さらに腰を強め、ユニークな味わいをだす。すばらしいブレンド技術であるし、これぞイギリス伝統のわざといいたい。
 海外のレビューを読むと、それもアメリカ人が多いがおおかた絶賛である。これは推測だがこのたばこはアメリカ市場を意識して発売したのではないかと思う。まず命名がそれらしい。さらにバージニア葉特有の舌焼けがまったくない。ここに舌焼けと書いたのはtongue biteの厳密な意味で、糖分の多いバージニア葉にありがちな舌のチリチリ感のこと。過燃焼による舌のやけど(tongue burn)とは違う。アメリカ人は舌焼けが嫌いらしく、そもそもバーレー葉は糖分が無いおかげで舌焼けしない、まったくアメリカ人好みで開発された品種だった。8割かたバージニアなのに舌のチリチリ感がないこのたばこは奇蹟のブレンド技術の賜物で、これならアメリカ人にも受け入れられるはずだと考えたのではないか。素人の推測ですがネ。
 3服め。このたばこの吸い方になれてきた。バージニア+バーレー+ラタキアのユニークな味わい、手に持つボウルの暖かさよりさらに冷やっこいとさえ感じるクールさ、そこに塩味とチョコレートの甘みがアクセントをつける。すばらしいたばこである。

[PR]
by jinsenspipes | 2011-09-02 18:29 | ガーウィズ・ホガース | Comments(10)
Commented by いまむー at 2011-09-02 21:37 x
質問なんですが、
これ、僕は何度も挑戦しようと思ったんですが、バーレーが入っているので躊躇していたんです。なんというか、バーレーを吸うと鉛筆の芯をかじってるような香りがして嫌なんですが、これにはそう言ったバーレーの独特の香りと言った物は感じましたか?
Commented by jinsenspipes at 2011-09-02 21:57
>いまむーさん
鉛筆の芯ですか。
うーん。ぼくはそう感じたことはないようです。
アメリカのプリンスアルバートとかハーフ&ハーフはバーレー味よりPGの味が先にきちゃってなんとも味気ないですが、ヨーロッパのバーレーをやると結構うまいですよ。
よくナッティといわれますが木の実のような乾いた味わいだと思います。
ただボブズチョコレートはあまりバーレー味はしません。しないというか、バージニア+ラタキアが強いからバーレー独特の味わいは隠れちゃうんでしょうね。
Commented by いまむー at 2011-09-03 17:08 x
そうですか!じゃ今度試してみます!!
鉛筆の味はボルクムリーフをやると強烈に感じます。。。
昔は常喫してたんですけどね。。。
そうそう、最近ヨーロッパのネットショップで昔よく吸ってた甘いたばこを見つけたんですよ。日本で売ってた時はポーチだったのに100g缶なんです!もう欲しくて欲しくて。。。ヨーロッパのショップも面白いですよね。
Commented by jinsenspipes at 2011-09-03 18:21
>いまむーさん
ボルクムリーフですか。これも吸ったことないなァ。
甘いたばこ、何だろう? 100g缶ですか。
こんどぜひご感想を。
ヨーロッパのショッブはイギリスの通販会社から買ったことがあります。
アメリカよりちょっと高いけど、送料が安かったし、アメリカにはないたばこがあってたのしいですね。
Commented by いまむー at 2011-09-04 11:09 x
あ、甘いタバコはナパバレイとケンタッキーバードです。ケンタッキーバードはスペインに居る時に良く吸っていました。物凄く甘いタバコ!懐かしいです。ご存知ですか?
このショップはドイツかな?セリーニクラシコの100g缶もありましたよ!!
Commented by jinsenspipes at 2011-09-04 17:17
>いまむーさん
いやあ、知りませんでした。
ケンタッキーバードはたしかポーチ入りを買えたと思いますが最近みかけないですね。
凄く甘い! 買ってみようかな。50gあたりから。
セリーニの100g缶ですか。
やはりあるんですね、いろいろ。
Commented by mifune at 2011-09-06 06:05 x
これ旨いですよね!
GHでは一番好きかも
なるほど、塩なども使われてるんですねー
チョコの着香と思ってましたが、上質なバージニアフレークって感じですね。

先日 Kendal Flake、Sam's Flake、Broken Scotch Cake、Bright CR Flake
が届きました。

今Sam's Flake中ですが、これも激ウマですね! やはりトンキン豆好きです。
Broken Scotch Cakeも大変お気に入り。煙草を吸ったぞ感がたまりません。
Bright CR FlakeはFVFっぽいんですが、何か個性が無いような。バージニアストレートって感じですね。
Kendal Flakeはちょいと曲者。Dark Flakeに似たマンダム臭が漂いますが、葉巻のような香りもあって、癖になるかも。

来週はバニラ系のベタベタ甘々煙草が大量に届く予定!
Commented by jinsenspipes at 2011-09-06 21:09
>mifuneさん
お、海外通販、活用してますねェ。
ブロークンスコッチケーキはマイルドでいいですね。
Bright CR Flakeは銘品と評判ですがまだやったことない。
そうでしたか。FVFっぽいですか。
バニラ系のベタ甘って何だろ?
着いたらまたお知らせください。
Commented by mifune at 2011-09-07 08:57 x
また煙草増税の話が出てますね!
パイプ煙草はどうなるんだろ?

「おばぁちゃんの箪笥をあけたときの臭い」がなんとなくわかるようになってきました。(前回はおじいちゃんじゃなかったけ?)

FVFが中々手に入らないのでGHで代用品探してたらBright CR Flakeに辿り着きました。
当たり前のバージニア感がステキですよ。

バニラ系のベタ甘は
マクバレンやマクレーランドの甘い系のものですね。
僕はまだ初心者らしい着香物を試してないんですよ。
今更になってマックバレン・バニラクリーム付近を試してみたくなりました。
Commented by jinsenspipes at 2011-09-07 11:46
>mifuneさん
アハハ。おじぃちゃんだったりおばぁちゃんだったりしてますか。
すいません。出たとこ勝負で。
Bright CR Flake買ってみようかな。
もっともぼくはSGは国内で買うからだいじょぶですが。
海外通販で買ったマーリンフレーク100g缶が、気がついたら空、明日はショップに走ってFVF買ってきます。バージニア物は何かしらないと不満です。
バニラクリームはベタ甘ではないです。
バージニアとバニラの香りのまじりぐあいが素敵です。
ちょっとねっとり、クリームの感じ。